2007'12.18.Tue
思い出の鍵
出会いはどんな風だったのかと今更ながら思う
忘れるはずが無いなんて思っていても
気を抜くとほらすぐに忘れてしまう
どうでも良い出会いでは無かった筈だ
大切に大切にしようと思ってるのに
次々とお前とのルキアとの思い出が募るたびに忘れていってしまう
「それはアシド、お前が今を生きているからだよ。」
隣にいる小さな少女が問いかけに答える。
「・・・・・腑抜けているとは言わないのか」
少々、いつものルキアとは違う感じがした。
「今を生きているから思い出が溜まっていく。昔のことは少しずつ忘れているふりをしているだけだよ。」
語るように、小さな子供をあやす様に穏やかな声が鼓膜に伝わる。
「忘れているふり・・・・・・・・?」
「私たちは全てを覚えているほど賢くなんて無い。だから思い出は引き出しにしまっておくのだ」
穏やかで強い言葉は意味をつかめなくて。
「・・・・・・・・・?」
眉をひそめていると、意味がつかめていないことが分かったのか、ふふっと笑った。
「・・・・比喩だよ。心の奥の奥にしまっているんだよ。その思い出はとても重要だから。」
どうもルキアの言っていることが分からない。
「大切なら忘れるはずが無いだろう」
「それでも忘れるのが私たちだから、生きている私達だから。」
生きている、そこを強調するルキアの瞳は寂しげで。
「死んだらそこで終わりだ。後は生きている者が覚えていなければならない。」
ルキアにも仲間を失った過去があるのだろうか?
「生きている・・・・・・・」
今、生きている自分を見る。
死んだ仲間の影がよぎった気がした。
不安がよぎりルキアをみる。
「私も閉まっているよ、忘れない大切で悲しくて愛おしい過去。でも忘れているふりをしなければ上手く生きていけないから。」
そこには吹っ切れたような悲しい笑みが広がっていた。
瞬間、ルキアを抱きしめる。
彼女は無理をして思い出したくも無いことを思い出しているようだった。
「その引き出しを開ける鍵は他でもない私しか持っていないけど。」
あぁ、やっと分かった。
思い出すことが引き出しの鍵を開けること。
彼女は自分から鍵を開けて、今、震えている。
それでも穏やかに話すルキアの声は心地よく、柔らかで。
「・・・・・・・」
暖かな体温がじんわりと広がる。
安心したようにすがる身体は華奢で抱きしめる力を弱くした。
すぐに折れてしまいそうなこの身体に強靭な意志を持っている少女。
「お前との大切な出会いの思い出は私が鍵をもっているから」
ほら、俺を射るように見つめる瞳はとても気高く綺麗で。
つい、微笑を浮かべてしまう。
ルキアはそれを見て驚いたように目を見開くと、また穏やかな声で言う。
「また思い出したくなったら、一緒に話そうではないか」
嬉しそうに笑うルキアの表情に先程の寂しさは微塵も無かった。
「・・・・・ああ」
微笑み会う二人
するといたずらっぽくルキアは笑い、
「アシドだって私の鍵を持っているんだよ?」
そう言った。
お前が俺の側にいる限り
鍵はきっとまた開くだろう
二人の鍵
二人が出会った証
思い出の鍵はきっと側にある
fin
お粗末さまでした。
久しぶりにパソコンで書いた。
30分もかからなかったよ・・・・・・・・・?
いつも携帯でカコカコ打っていると時間が・・・・・・・・・・・・
でも親がいるからいつもはPCで書けない。
思い浮かばなくなっちゃう。
最初のタイトルが「何もかも忘れるほど俺らは腐ってないはずだ」
なんだからアシルキでどれほど暗いことを書こうと思っていたんだか。
アシルキをシリアスにするには仲間を引っ掛けて海燕出すのが一番。
(海ルキ好きでごめんなさい。)
でも結局ぼのぼの。
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